2024/01/04五感を感じる旅、根府川さんぽ
青春18きっぷの使用期限が近付いてきた。
一昨日は、真鶴に行った。また相模湾の奇麗な海に癒されたい、そうだ、隣の根府川もずっと散策してみたいと思っていた。ということで、今日は根府川散策に決めた。「根府川、江之浦漁港コース」のモデルコースを歩いてみることにした。
昨年、江之浦測候所を訪れていた。その時は、猛暑日だったので送迎バスを利用したのだが、バスに乗りながら、いつかこの道を散策しようと思っていた。その時がきた。
2024年1月4日、JR根府川駅で下車。
無人駅だが、駅利用客は結構いる。ヒルトン小田原の利用者が多いようだ。周辺にコンビニは全くない。
駅の目の前の道路を左に向かって歩いて行くと、駅の近くにある郵便局を少し越えた先の「釈迦堂入口」があるので、そこを下って行く。途中舗装された道とそうでない道に分かれるが、どちらを通っても同じところに辿り着く。
有名な赤い鉄橋だ。
下に流れているのは白糸川だ。すぐ先の相模湾に流れ込む。
川のせせらぎの音が気持ちがいい。よく見かける赤い鉄橋と白糸川のベストショットは、少し先の国道135号線まで出る必要があるので、それは帰りに撮影することにした。
案内板が随所に出ているのでそれに沿って行く。
関所跡は看板だけなようなので、スルー。
これがsns映え?する撮影スポットですよね?曇りがちなのが残念だった。
ここから車の通る山道を登っていく。歩道がほとんどないところもあるので、注意しながら歩く。トラックなどの大型車も度々通行し、どの車も結構スピードが出ている。カーブもあり見通しが悪いところもあるので、要注意だ。
見晴らしのいい景色に出会えた。ようやく晴れ間がさしてきた。
夏~秋は要注意だ。
「天正庵跡」
豊臣秀吉が小田原征伐の際に、同行させた千利休に茶室を作らせたというのがここだったのか!大野五郎兵衛の屋敷に作らせたようで、今でも「大野」の表札がある。奥に家屋が見えた。子孫が今でも住んでおられるのだろうか。
その天正庵跡の隣に「麦踏(MUGIFUMI)」というパン屋さんがある。
ここも今日のお目当てだ。知る人ぞ知るというお店で、遠方からわざわざ買いに来る人もいるようだ。午前10時開店だが、少し早く着き過ぎたので、外で待っていた。
自宅用に山食パンとバケットを購入した。山食パンは甘味が少なく、小麦の味がよく味わえる。とても食べやすい。バケットも美味しい。
店内の縁側で購入したパンを食べることも出来る。
人気No2だという「おまめさん」を食べてみた。パン生地は外がかりっと、中がふんわりと、豆もほんのり甘くパンととてもマッチしていて美味しかった。これはまた食べたい。ちなみに人気No1は、バターロールらしいが、焼き上がりが11時だそう。年始ということもあってか、早く来すぎたのか、品数が少ないように感じた。そのバターロールが焼きあがるという午前11時くらいの来店がいいのだろうか。でもなくなり次第終了のお店なので、遅く行き過ぎてもなくなってしまうだろう。気軽に来られる場所ではないが、また再訪したいと思う。
なおカフェメニューを注文する場所と、パンを注文する場所が分かれているので、わかりにくい。カフェメニューは入って右手、パンは一番奥にある。店内で購入したパンを食べる場合は、購入時にドリンクメニューを伝えることも可能だ。
店内ではこの地区で採れたみかんやレモンなどの柑橘類や、雑貨も購入できる。
駐車場は、店から50メートルくらい離れたところに数台停められる。バスは平日に一日数本しか走っていない。よって交通手段は車しかないだろう。またはツーリングやハイキングで立ち寄るといった手段しかない。そんな辺鄙な場所ではあるが、パンは間違いなく美味しいので、パン好きの方にはぜひおすすめしたい。
散策再開。
エトリート江之浦を右折し、坂を下っていく。
このホテル、いつか泊まってみたいけど、お値段もさることながら、部屋数も少ないので、予約がかなり先まで埋まっているので困難だ。
ランチコースなら手が出そうだと多い、以前連絡してみたところ、現在はランチコースはお休みしているとのことだった。HPを見てもまだ再開していない。
いつかご縁があるといいなぁ。
エトリート江之浦のすぐ隣は、見晴らしポイントになっていた。
絶景だ!!!
ヒルトン小田原も見えた。
どれも同じような写真ばかりだけど、美しすぎる光景にため息が出そうだ。
美しい海を眺めながら山を下って行く。
ここは、みかんの花と青い海のビューポイントのようだ。
下へ下へ下り、国道135号線へ出る。車の交通量は多く、歩道は狭いが、安全柵があるので比較的安心だ。
真鶴パーキングエリアまで来た。
行きに撮り損ねた「白糸川の清流と赤い鉄橋」の撮影スポットだ。歩道も赤い橋になっているのでそれが目印だ。こう見ると、根府川駅がかなり上にあることがわかる。
パーキングエリアの前の横断歩道を渡る。
海が目の前まで見えるのだ。信号機のない横断歩道は、車が停まってもらえるまで待つしかない。交通量が多いので要注意だ。
波の音も聞こえる。下まで降りられないのだろうか、と思ったら降りている人たちがいたので、私も降りてみた。足元はゴツゴツした大きな石ころや枯れた雑草もあるので、注意しながら降りていった。
海面がキラキラしていて眩しい。
海鳥が岩の上で休憩していた。
根府川駅から見る景色とまた違い、間近で見るのも言葉に言い表せない程の絶景だった。
ガラスのように光る石が所々にあった。シーグラスってやつかな?
十分癒されたので根府川駅に戻ろう。
釈迦堂入口の目の前に寺山神社があった。
行きは気が付かなかった。
2024年は新年早々、悲惨な事が相次いだ。
実は根府川駅にも悲しい歴史があるのだ。昔、関東大震災の際に根府川駅近くを走っていた列車が、地震の影響で駅のホームの一部ごと海の中へ転落してしまい、列車は引き揚げられたそうだが、ホームは今でも海底に沈んでいるそうだ。その時も多くの人が犠牲になり、慰霊碑がひっそりと駅の近くにある。今は信じられないくらい、穏やかで奇麗な景色を見せてくれているが、万一再び大きな災害が起きたら、山津波と海の津波で壊滅的な被害を受けるだろうと歩きながら思った。そんな悲劇は二度と起きないよう、これからも美しい景色を見せて下さいと祈りながら駅を後にした。