午前7時54分
JR御徒町駅で下車し、アメ横にある摩利支天徳大寺へ。今日は始発の新幹線に乗ってきた。目的は上野動物園だ。正月にシャンシャンに会いに行って以来だから、約4か月ぶりになる。2月にシャンシャンは無事中国へ返還された。返還前の上野動物園は、とんでもないことになっていたが、シャンシャンがいなくなったので大分行列も落ち着いたのではないかと思い、そこまで慌てて行くこともないだろうと考えた。先ずはゆったりした気持ちでここでの参拝からスタートすることにした。
午前8時7分
摩利支天徳大寺から徒歩で上野動物園弁天門口まで来た。
先客は双子パンダを見たい人達だ。既に100人近く並んでいるだろうか。この日はちょうど連休初日ということもあり、更にコロナ禍以降初めて行動制限のないGWでもあったので、人出が多かったのだと思う。それでも返還前のシャンシャンの待機列に比べれば随分少なく感じた。
午前9時7分
並び始めてから1時間近く経過した。行列は不忍池の方まで延びていた。この時間に来ていたら双子パンダの観覧は既に60分待ち以上になりそうだ。早く来て良かった。
午前9時47分
開園時間は午前9時30分だが、ようやく自分の番が回ってきた。
良かった!起きていた!
この子はシャオシャオだ。
双子パンダを観覧するのは、昨年の秋以来だろうか。
とても久しぶりだが、随分大きくなっていて驚いた。
双子の位置関係。右がシャオシャオ(雄)、左がレイレイ(雌)。
双子の見分けがつくように、シャオシャオの背中には緑色のラインが入れられている。
レイレイは背中を向けていた。
春先までお母さんパンダと一緒に過ごしていたが、その後、離れて暮らすようになった。パンダも動物だから、いずれ親離れをして独り立ちしなければならないが、その時期は飼育下であれば、1歳から1歳半くらいのようだ。双子パンダは親離れが少し遅かったようだ。独り立ちをしたての頃は、双子の方も落ち着かなかったようだが、今ではすっかり慣れた様子で安心した。
レイレイがようやく横顔を見せてくれた。
エサを選んでいるのかな。
また背中を向けてしまった。
再び2頭の位置関係。
シャオシャオが動き出し、レイレイのところへ向かっていった。
どついたるねん。
どついた後は、そのまま隅で再び食事を始める。
しかしすぐに再びレイレイのところへ。
シャオシャオの気配に気が付いたのか、逃げようとするレイレイ。
シャオシャオは甘えん坊のかまってちゃん、レイレイはクールでおっとりした性格のように感じた。成長するにつれ、双子の個性がしっかり出てきているように思う。
実は、双子パンダを間近でしっかり観覧できたのは初めてだった。抽選だった頃は、中々当選出来ず、やっとの思いで当選できても、時間帯が悪く寝ていたり、遠くにいたりと、収めた写真を見ても残念なものが多かった。やはりパンダをしっかり観覧するには、朝一が狙い目だ。王子動物園やアドベンチャーワールドへは必ず朝一で行っていたが、上野動物園はその混雑ぶりに、ついつい気が引けてしまい、朝一で並ぶことを避けていた。しかし今日くらいの混雑なら頑張れそうだ。上野動物園でも朝一で通うことに決めた。
2分間の双子パンダの観覧が終わった後は、お母さんのシンシンのところへ。
しばらく外を散歩していた。
室内へ移動した。室内でもグルグルお散歩。食事の待ち時間だろうか。
お母さんのシンシンもメスパンダの中でも大きい体格をしている。
王子動物園やアドベンチャーワールドのパンダは小柄に見える。
2月に中国へ返還されたシャンシャンだが、その後中国側が提供してきたシャンシャンの写真が、このお母さんの写真とそっくりなものがあり、やはりシャンシャンはお母さんに似ているのだと改めて思った。
次はお父さんパンダのリーリーのところへ行くことに。
リーリーは竹を食べていた。
手前にモートがあるが、かなりの至近距離だ。観覧には申し分ない。
この距離だと、竹を噛み砕く音がしっかり聞こえる。非常に豪快な音だ。
図体はでかいのだが、不思議なことに後ろ姿はまるで縮んだかのように小さく見える。
東園のシャンシャンがいた場所へ行ってみた。多くの人で賑わっていたのがうそのようにひっそりと静まり返っていた。
ちなみに上野動物園を含む上野公園の一帯は、戦国武将の藤堂高虎の江戸屋敷があった場所だ。シャンシャンがいた場所の近くに動物慰霊碑があるのだが、その裏手に藤堂高虎をはじめとする藤堂家の墓があるのだ。知る人ぞ知る場所だ。地図には出ていないし、コンクリート塀で囲まれ立入禁止になっている。しかし非常に荘厳な石灯籠が何体も見えるのでそれだとわかる。
鯉のぼりが元気よく泳いでいた。新緑が眩しい、過ごしやすい一日だった。