我的大熊猫旅行

主にパンダ遠征記録、パンダ記事が中心、時々歴女やグルメレポな記録もあり。

公主安らかに

中国にいる公主(ゴンジュウ)というパンダが亡くなったという残念な知らせを知った。公主は、上野動物園にいるお父さんパンダの力力(リーリー)の母親だ。

ウエイボで、公主の超話というコミュニティにも登録しているので、度々覗いていた。先日覗いた時は、9月11日で25歳になったのでお誕生日おめでとう!の祝福コメントや投稿を見たばかりだった。

実は今年の7月に亡くなっていたと、9月15日に管理する中国パンダ保護研究センターから公式発表があった。死後2カ月近く経過してからの公表にファンは激怒していた。最近は、パンダが亡くなってすぐではなく、何カ月、酷いと1年以上経過してから公表されるケースが目立っているようだ。しかもファンが近況報告を強く求めないと、中々情報が出てこなくなってしまっているようだ。

公主には実際会ったことがあったので、死亡の知らせを知った時は本当に悲しかった。

追悼の意を込めて、公主に会った時の思い出を振り返ってみようと思う。

公主は1998年9月11日、唐唐という母パンダと大地という父パンダとの間に生まれた。父の大地は、王子動物園にいるタンタンの兄でもある。大地は残念ながら2020年8月27日、亡くなってしまった。

公主は今まで14頭の子供を産み育ててきた。そのうちの1頭が、現在上野動物園にいるリーリーだ。そんなこともあって、リーリーの母親には強い関心を持っていた。

2019年3月9日、中国の上海にある上海野生動物園へパンダを見に行った。ここへ行こうと思ったのは、お目当てのパンダが別にいたのだが、たまたま誰かのツイッターの投稿で、リーリーの母親が上海野生動物園で子育てをしているという情報を目にした。ひょっとしたら会えるかもしれないと淡い期待を抱いていたが、実際に会えたから本当に嬉しかった。

パンダの紹介看板があった。微妙な日本語だが、公主は日本語でお姫様という意味だから間違いではないだろう。

公主の子供はまだ8か月程度だったので、この時は名前はなかった。

後に「七七(チーチー)」と名付けられ、現在も上海野生動物園で暮らしている。公主の最後の子供となった。

これが当時(20歳)の公主だ。毛並みがとても奇麗だった。

七七が母親に近づく。遊んでもらいたいのだろうか。

子供などお構いなしに、ひたすら竹を食べていた。子育て経験豊富な肝っ玉ぶりが伺えた。七七は、空気を読んで母親の邪魔をしなかった。

パンダ団子を食べる。

たけのこ。

寝相も堂々たるものだ。この寝相は、リーリーにそっくりだと思った。

さらにこの時、とても大きないびきをかいていたことに驚いた。パンダもいびきをかくんだと思った。

顔の毬栗のような輪郭もリーリーに似ている。

公主は、子離れしてから四川の臥龍に戻り、今年の春頃?重慶動物園に移動したと聞いている。重慶動物園で亡くなってしまったのだろうか。

ジャイアントパンダの飼育下での寿命は25歳から30歳と言われている。しかし近年は、30歳を超えるご長寿も珍しくないから、少し早すぎたようにも感じる。

一度だけだったが、公主に会うことが出来て本当に良かった。公主がパンダ界に果たした役割は大きかっただろう。まさに英雄だ。どうぞ安らかに。